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神奈川県議会 平成18年12月定例会本会議での代表質問と答弁
   
<質問内容>
1 いじめ問題について

(1) 県教育委員会によると、過去10年に、いじめを行い、または加担して、何らかの注意、指導、懲戒、刑事告発、損害賠償請求を受けた教師は県内に一人もおらず、教師自身の過去のいじめの体験、虐待などのトラウマについては、全く把握していない。また、過去10年何らかの懲戒を受けた児童・生徒の数もまったくのゼロである。
  先ごろ県教育委員会は、いじめに加担した教師を懲戒免職にするなどの処分強化を打ち出しているが、そもそもが「10年ゼロ」である。これで事態を正しく把握し問題なく対処していると考えるのか。そうならば処分強化も不要のはずである。教師自身のいじめや加担行為、原因の調査を早急に実施するのか、伺いたい。こちらも「10年ゼロ」であるが、いじめを行った児童生徒に出席停止など毅然とした措置をとるか、伺いたい。

教育長答弁
 
教育関係について、お答えいたします。
 「いじめ問題」についてお尋ねがございました。はじめに、教員によるいじめへの加担行為のお話がございましたが、そうした行為は、教師にとってあるまじきことであると考えておりまして、10月25日付けの「いじめ問題への取組の徹底について」の通知の中でも、「教員の言動が、児童生徒を傷つけたり、他の児童生徒によるいじめを助長したりすることのないよう、細心の注意を払っているか」という点について、改めて点検を行うよう指示をしたところでございます。
  また、いじめを把握した場合には、速やかに保護者及び教育委員会に報告するよう徹底を図っておりますので、これまで同様、隠すことなく教育委員会に対して報告があるものと考えております。
  また、万が一教員のいじめへの加担や助長が確認された場合には、先に改正いたしました懲戒処分指針を踏まえ、厳しく対処していく所存でございます。
  次に、いじめを行ったこどもに対する措置につきましては、具体には、市町村教育委員会が判断するものでございますが、いじめは絶対に許さないという毅然とした姿勢のもと、個々のケースに応じた指導を粘り強く行っていくことが大切であり、出席停止も指導の選択肢の一つでありますが、一律に適用すべきものではないと考えております。

(2) 県教育委員会の調査では、平成17年度県内で不登校の児童生徒9,253人中1,942人、21%がいじめなどの友人関係がきっかけであると判明している。ところが、17年度中教師がみずからいじめを発見したのは小学校でのいじめ全体の16%、中学校で19.5%、高校で14.3%にとどまっている。
  県内の公立小中高校の教師に、それぞれ直接聞くと、「いじめが起きていても気づく感性のない担任教師が必ずいる。いじめは教師の問題が大きい。」との答えである。具体的な信頼回復の手立てを伺いたい。
教育長答弁
  次に、子どもと教員との信頼関係の構築についてでございますが、まず、必要なことは、教員一人ひとりが、いじめを「自分の周りから出さない」、「クラスから出さない」、そして、「学校から出さない」という強い決意を持ち、いじめは絶対に許さないといった毅然たる態度を示すことでございます。
  また、日頃から子どもたちとのふれあいの中で、子ども一人ひとりが、自分が教員から大切にされていると実感できる関係をつくることも大切であります。
  そこで、教育委員会といたしましては、11月17日に行いました、いじめ防止緊急アピールの中で、現場の教員に対し、今まで以上に子どもたちの中に飛び込んで直にふれあい、子ども一人ひとりの気持ちに寄り添うよう、改めて要請したところでございますが、現場の教員は、学校現場においては子どもたちの親代わりであります。ですからやはり、親心というものを持って、子どもたちに是非接して欲しいというふうに思っております。そうしたことを常日頃から積み重ねていくことが、子どもと教員との信頼関係の構築につながっていくものと考えております。
(3) いじめの問題は、学校と同様、親が責任をどう果たすかという課題がある。ただ、公の教育できっちり責任を果たせていないことと影響しあっていることも事実である。 この際、県民に向かって約束し実行すべきことがあると思う。 第一に、一人ひとりの子どもを中心において、教師たちがチームを作り、互いの死角を補い合って、いじめの未然防止と早期発見、課題解決に毅然として取り組む。第二に、いじめられた子がクラスを去るのでなく、いじめた側に対する明確な措置を講じる。第三に、子どもから見えて、納得がいき、信頼の絆が保障される学校や教師を保護者が選択できる。この姿を速やかに実現させるために、「何をいつまでにどうする」のか、伺いたい。
教育長答弁
  次に、いじめへの対応について、何点かのご提案を含めたお尋ねがございました。第一にいじめなど、学校における様々な問題行動への対応につきましては、議員ご指摘の通り、複数の教員がチームを作り、様々な視点から解決方策を探り、指導方針を決定して対応することが重要でございます。
  そこで、教育委員会といたしましては、チームによる取組の中心的な役割を担う、「教育相談コーディネーター」の養成に平成16年度から取り組んでおりまして、小中学校には本年度中に、高等学校も、来年度中には、全校配置となる予定でございます。
  次に、いじめた側の子どもに対する措置についてでございますが、いじめは、絶対に許さないという、毅然とした姿勢を教師が持ち、個々のケースに応じて粘り強く指導を行ってまいります。
  最後に、子どもや保護者との信頼の絆というお話がございました。
  学校で、実際にいじめが生じた場合は、事実を隠すことなく、保護者に対して正確な情報提供を行い、学校と保護者が一緒になっていじめの解決に向けて取り組むとともに、日頃から、学校におけるいじめへの対処方針や指導計画などを、家庭や地域に対して積極的に公表いたしまして、保護者や地域住民の協力が得られるよう、市町村教育委員会とも連携しながら、努めて参ります。
(再質問)@ 1 ―(2) 学校や教師が信頼でき相談できる存在か。子どもと学校の信頼関係、いわば「学校力」を高めることにどう取り組んでいくのか。
教育長答弁
   松崎議員から、3点について再質問を受けましたけれども、まずあの、学校力を高めるためにはどうしたらいいのかというような意味だったと受け止めましたが、私も学校現場を回っておりまして、学校力というものを大変大事だと思っております。
  基本的なこととして2つありますけれども、一つはやっぱり学校現場のリーダーというのは学校長ですから、学校長が自分の学校をきちんと守る、自分の学校をよくしていく、そういう姿勢を強く持つことが、私は大変大事だと思っております。
  それから、2つ目には今の学校というのは、少し閉鎖的だと言われることがありますけれども、これからの学校というのは常に地域に開かれている、そのためには学校が持っている情報を積極的に出していく、その中でいいことも悪いことも評価をして頂くことが、私は大事だと思います。
  学校によっては、学校通信というものを出している学校もありますので、そういったことを粘り強くやっていく中で、地域の信頼も得られるようになるんだろうと思います。その上でできることなら、地域の皆さんのいろんな協力の中で、学校をよくしていくような、そういう取組みが協働として行われれば、いいなというふうに考えております。
(再質問)A
1 ―(3)親の責任をどう考えるか。いじめも子どもの個性だという親がいると聞いて唖然。親の責任をどう考えるか。

教育長答弁
   2つ目には、親の責任というものをどう考えるかというようなお話でありますけれども、私は、あの、不易と流行ということばもございますけれども、いつの時代にあっても親の気持ちというのは、子どもを慈しみ、子どもを育てるという思いで不易でなければならない。
  ですから、いじめを認めるというようなことではあってはいけない。ダメなものはダメというふうに、そういう強い姿勢が親にあって欲しいと思っています。
  で、一方で、子どもが外に出ていけば、いろんな世間の荒波にも遭いますし、あるいは学校でもいじめに遭うこともあります。帰ってきたときに、やはり、親として子どもをあたたかく包んであげる、厳しさと思いやり、このことをやはり親が自分で学んでいくことが大変大事なことではないかな、というふうに思っています。

(再質問)B
1 ―(2) 「豊かな人間関係プログラム」は、なぜ活用されていないのか。内容を見直して、職員を派遣して全員必修にするなど、積極的に取り組むべきではないか。
教育長答弁
   3つ目には豊かな人間関係プログラムがまだ活用されていないと、是非活用すべきであるというお話でございまして、これは、17年の3月に教育委員会の方でいわゆる生きる力というものを育んでいくために作らさしていただいたプログラムであります。
  これを見ますと、PDCAサイクルというようなことで小学校中学校に応じて、その場面場面で活用して欲しいということをお願いして参りましたが、委員お話のように若干活用が不十分な部分もございました。
  で、今回のこの様々ないじめ問題等を含めて、いじめの未然防止と言うような視点も今回加えさせていただいて、来年度には、小中学校におきまして、全ての学校で活用されるように呼びかけもこれからもしていきたいと思っています。
  一方で、実際に活用しているところの話を聞いたことがありますけれども、非常にやっぱりコミュニケーションというのが私は大事だと思っていまして、コミュニケーションをよくするためにこのプログラムを活用しているという事例もありますので、今後ともそういった方向で考えていきたいと思っていますし、私ども、県と一緒なって挨拶一新運動というものにも取り組んでおります。
  私はやっぱり、挨拶をきちっとするような、そういう子どもたちが多くなることがこの人間関係のプログラムの中でもより大切になると思っておりますので、これからもねばり強くそういったことに取り組んでいきたいというふうに思っております。私からは、以上でございます。
(2)

災害対策について

(1) 最近の風水害等では、逃げ遅れる等の被害の多くが要援護者に集中している。あらかじめ要援護者の情報を把握したうえで災害時に安否を確認するとともに速やかに救出し、さらに早期に日常生活に復帰してもらう対策が全国的にも求められているが、個人情報保護の関係もあって、いまだに効果的な取組みが確立されていない。
  災害時の要援護者対策は、市町村が第一義的に取り組むことになっていると承知しているが、広域的な調整や的確な指導等、県に求められていることがたくさんある。要援護者対策の課題をどのように認識し、課題の解決に向けてどのような取組みを進めていくのか、明確に所見を伺いたい。

知事答弁
 松崎議員のご質問に順次お答えいたします。まず、災害対策に関して、災害時における要援護者対策についてお尋ねがございました。
 災害時の要援護者対策は、議員ご認識のとおり、市町村が実施することとなっておりますが、県といたしましても、広域的な立場から平成15年5月に「災害時における要援護者支援マニュアル作成指針」を作り、全市町村に提示するなど、市町村の要援護者対策を支援しております。
 しかし、その後、個人情報への意識の高まりに伴い、災害時に救助にあたる自主防災組織などに要援護者の情報が届かない、要援護者の避難支援プランが具体化できない等、市町村から要援護者対策に関する課題がいくつか指摘されました。
 そこで、新たに市町村や福祉関係者などによる検討会を本年9月に立ち上げ、市町村における効果的な要援護者対策の実施について幅広く検討をしております。
 県では、検討会の結果を踏まえ、平成15年に作成した指針を今年度中に改訂するとともに、平成19年度中に、新たに地域ごとに支援する体制を整えるなど、具体的な取組みを更に進めてまいりたいと考えております。

(2)県警察航空隊のヘリコプターは、大規模災害や重大事件、事故等、危機管理と治安維持への対応に不可欠のものであり、最低限、現状の5機体制の堅持と早期の24時間体制確立が極めて重要である。
昭和60年10月に配備された県政機「さがみ」が、警察庁の基準である耐用年数20年を超えて、配備後既に21年を経過し22年目を迎えたことから、更新が是非とも必要であることは、改めて指摘するまでもない。
県警察航空隊のヘリコプターについては、危機管理と治安維持の両面から、現状の5機体制の堅持と24時間体制の確立が是非とも必要であると考えますが、その前提となる県政機「さがみ」の更新について、どのような認識をお持ちなのか、お答えください。
知事答弁
  次に、ヘリコプターの危機管理等への運用に関連して、県政機「さがみ」更新の認識についてのお尋ねがございました。
 まず、ヘリコプターにつきましては、大規模災害等が発生した際に、上空から速やかに被災地の状況を把握することや、重傷者の搬送、孤立地域の被災者の救助、緊急物資の輸送などの応急活動に大変有効であると認識をしております。
 そうした中で、県政機「さがみ」は、昭和60年の導入以来、広報用写真撮影をはじめ、都市土木、河川利水、農林水産など、県行政に係るさまざまな行政調査活動を中心に、救難救助活動などにも使用してきたところでございます。
 そこで、導入後21年を経過した「さがみ」の更新についてでございますが、保守管理につきましては、年1回飛行時間に応じた定期点検を行い、エンジンや操縦機器などの部品の修理、交換を実施しております。
その上で、機体の強度、構造、性能が安全基準に適合しているという国土交通大臣の耐空証明を毎年取得しておりますので、十分な安全性が確保されております。
 県といたしましては、従来から更新の目安を累計飛行時間概ね6,000時間と見ており、まだ当分の間、飛行が可能と認識しておりますので、現在の財政状況を勘案し、十分な安全性を確保しつつ、できるだけ長く活用し、何とか5機体制の維持に努めてまいりたいと考えております。
 その後の対応につきましては、危機管理や治安維持活動における体制整備のあり方、行政調査活動等における県政機の役割など、総合的に検討してまいります。
再質問
 県では、累計飛行時間概ね6,000時間が目安ということだが、「さがみ」の総飛行時間は、既に5,234時間20分である。平成13年に2回目の2400時間点検、一番大きな点検を行っているが、それからでも既に5年が経過している。製造元に聞いたところ、20年間試験飛行に使った機体は、既に5年前に引退しているとのことである。
 整備・修理を専門に行っている会社に耐用年数を聞いたところ、通常は16年から20年で更新とのことである。
川崎市消防局は昨年18年が経過したところで、兵庫県は17年経過したところで更新している。大規模災害が実際起きた場合を考えて質問している。そうした場合に、不具合で飛び立てないということや飛行中の不測の事態ということを大変憂慮している。1日も早く更新すべきと考えるが、その点再質問する。
知事答弁
  ヘリコプターにつきましては、航空法に基づく耐空証明が得られれば飛行可能でありまして、使用年数や累計飛行時間に関する法令上の制約というのははございません。
 しかしながら、県といたしましては、平成3年に警察庁が「ヘリコプターの更新については、20年使用、ただし、やむを得ない場合は6,000時間を超えない範囲において使用することができる」という基準を示したことから、これに準じて、累計飛行時間概ね6,000時間を県政機「さがみ」の更新の目安としているところでございます。
 その後、警察庁では運用方針を変更しているとは承知しておりますが、県政機としての活用形態を勘案し、累計飛行時間概ね6,000時間に達するまでは、航空法に定められた安全点検や整備を確実に実施し、耐空証明を取得することで、安全性に関する問題はないと考えております。
(要望)
 ヘリコプターについては、就航から24年で更新ということが議会の承認で決まっているわけだが、22年目ならば更新はまだ先のことだというような形のお答えであり、6,000時間というのもどうも今お聞きすると県の基準というわけではなさそうであり、ヘリコプター更新の基準を持っていない中で警察庁の20年という基準だけがあるという中では、やはりご検討いただく基準がそちらにあるのではないかというのが私の率直な受け止めである。
また、県政機「さがみ」の第1項目は災害対策であり、そうすると災害対策に兵庫県の場合には17年で更新しているが、政令市とともにヘリの共同運用なんかも開始しており、こうした工夫なんかも今のところ聞かれない。
確たる答えが得られないということは非常に残念であり、1日も早く更新すべきだと申し上げて質問を終えるが、不測の事態への懸念は残ったままだということは申し上げさせていただく。
(3) 首都圏で大規模な地震災害が発生し、大勢の神奈川県民が東京都内に滞留し帰宅できなくなった場合には、いち早く海上自衛隊に災害派遣を要請し、艦艇を用いた海上輸送を行って県民の帰宅を支援することが是非とも必要である。また、その際には、東京都や海上自衛隊との間で、様々な事柄を短時間の内に調整し、決定する必要がある。
 万が一、首都圏で大規模な地震災害が発生し、大勢の神奈川県民が都内で帰宅困難者となった際に、その帰宅支援を海上自衛隊に要請することについて、見解を伺いたい。その際、輸送経路の設定や都内に滞留している神奈川県民への周知方法など、必要な調整を具体的にどのように行うつもりなのか、併せて伺いたい。
知事答弁
  次に、地震災害時の帰宅困難者の海上自衛隊艦艇による輸送についてのお尋ねであります。
首都直下地震が発生し、陸上の交通機関が途絶(とぜつ)した場合には、多数の神奈川県民が都内に滞留し、帰宅困難な状態に置かれると想定されます。
 その際、海上自衛隊や海上保安庁の艦船を用いた海上輸送は、有効な手段であると認識しており、県は、速やかに海上自衛隊に派遣要請を行います。
海上自衛隊では、各港湾や漁港に、どういう艦艇が接岸(せつがん)できるか既に調査し把握しておりますので、県の災害対策本部と自衛隊との間で、状況に応じ使用艦艇、輸送ルート等を調整し輸送を行うこととなります。
 また、都内の各地に分散している神奈川県民に輸送の実施を知らせる際には、東京都の災害対策本部と連携して、公共放送による広報や避難所を通じた呼び掛けなどの手段を併せ用いて、きめ細かい周知に努めてまいります。
 こうした事態に備え、本県では、平素から、八都県市、関東地方知事会等を通じて、災害時の広域連携の強化を図っているところであります。
 また、本年9月1日の「八都県市合同防災訓練」では、海上自衛隊の護衛艦を用いて東京港から横浜港へ帰宅困難者を輸送したところであり、今後とも、こうした取組みを通じて自衛隊や他都県市との連携を強化し、万が一の大規模地震災害に備えてまいります。

(3) 障害者雇用について

(1) 障害者自立支援法及び改正障害者雇用促進法の施行により、「福祉的就労から一般雇用への移行」の流れが強まっているが、平成17年6月1日現在の本県における民間企業の障害者雇用率は全国最下位という状態で、企業の障害者雇用に対する受け止めは、大変厳しい。
 だからこそ、労働団体、使用者団体、そして行政が一体となって取り組む「神奈川県障害者雇用推進連絡会」の取組みに期待していた。しかし、10月18日に発表された同連絡会の「重点的取組」は、雇用率アップに向けての本格的な取組みとは言い難いもので、大変残念に思っている。
 こうした状況を打破するため一体どうするのか、今年度これからの取組みと来年度の展望について伺いたい。

知事答弁
 次に、障害者雇用率の向上に向けた今年度のこれからの取組と、来年度の展望についてお尋ねを頂きました。
 本県の障害者雇用の厳しい状況を打開するため、全国初の取組として、議員のお話にございました神奈川県障害者雇用推進連絡会を労働団体、使用者団体、国に呼びかけて、本年3月に立ち上げ、6月には連絡会として宣言を、10月には「重点的取組」をまとめたところでございます。
 この「重点的取組」は、構成団体が、創意工夫して、年度の途中からでも新たに取り組める事業を中心にとりまとめており、現在、具体的な展開を始めております。
 今年度これからの県の取組でございますが、まず、私自身も率先して、企業トップの集う場で、障害者雇用についてお願いをしてまいりますし、幹部職員が使用者団体と共に、企業を訪問し、具体的な取組をお願いすることとしております。
 また、養護学校と公共職業安定所の連携による企業開拓を進めるほか、障害者一人一人の態様(たいよう)に応じた多様な職業訓練を実施してまいります。
 来年度の展望でございますが、県といたしましては、法定雇用率1.8パーセントの達成に向けて段階的に進める当面の目標や道筋について、連絡会で定めるよう取り組んでまいります。
 また、障害者は就職しても離職する方(かた)が多い現状もございますので、就職先への巡回相談や指導員の配置など職場定着支援の充実を検討しており、構成団体にも呼びかけ、少しでも離職する方が減るよう効果的な取組を推進してまいります。
 今後とも、神奈川県障害者雇用推進連絡会における構成団体の合意と連携を基本に、障害者雇用の一層の推進に向けて一体となって取り組んでまいります。

(2) 平成17年度の養護学校の一般企業への就職率は、神奈川県全体で16.6%(速報値)であり、これは全国平均の22.4%(速報値)に比較して、明らかに低い就職率であると言える。
 こういった現状について、県教育委員会はどのように考えているのか、伺いたい。併せて、養護学校高等部の就職率を大きく改善していくためには新たな取組みが必要であるが、今後、県教育委員会としては、養護学校の生徒の一般企業への就職率向上のための就労支援に向けて、具体的にどのような取組みをするのか、伺いたい。

教育長答弁
  最後に養護学校高等部の生徒の就労支援についてのお尋ねがございました。
   お話にございましたように、本県の養護学校卒業生の一般企業への就職率は、全国平均に達していない状況が続いておりますので、本年度は、就職率25%以上を目標に、就職率向上のための取組の強化を図ってきたところでございます。

  具体的には、労働局や県内企業等と連携する中で、生徒の企業就労体験実習を行うとともに、保護者を対象とした、企業見学会やフォーラムを開催するなど、多くの生徒が就労を意欲的に希望するような事業を新たに実施いたしました。
その結果、11月末の集計でございますが、当初目標の25%を上回ることが期待できる状況になってきております。
  今後は、新たに職業自立を推進するための実践プログラムを策定いたしまして、企業関係者の御協力による作業学習等の改善や、企業経営者の理解を深めるための養護学校の見学会の実施、さらには養護学校とハローワークが共同連携した職場開拓に取り組んでまいりたいと考えております。
  また、養護学校卒業生の就職率の向上を図るためには、使用者団体、労働団体との協力が不可欠でありますので、神奈川県障害者雇用推進連絡会等との連携をさらに深めるなど就労支援を進めてまいります。
  以上でございます。

(4) 東京湾再生について

(1) 最近、中国やヨーロッパ等で魚の消費が急増しています。身近な海を壊して魚が獲れなくなっても外国から買ってくれば良いという時代は確実に終わりを迎えようとしています。その様なときに、豊かな魚介類を育む身近な海を大切に保全していくことが、これからの緊急の課題となっています。
  そこで、知事にお伺いします。昨年は、豊かな海づくり大会を開催し、水産資源の維持培養や海の環境改善に努めるとの姿勢を示されましたが、東京湾の魚介類が非常に減少している中で、今後、どのような対策を講じようと考えているのか、お答えください。

知事答弁
 次に、東京湾の魚介類が減少している中で、どのような対策を講ずるのかとのお 尋ねがございました。
 東京湾では、シャコやマコガレイ、アナゴ、スズキなどが漁獲されておりますが、全体の漁獲量が平成元年の約3,000トンに比べて、現在では半減しております。特にシャコにあっては、平成17年の漁獲量が57トンと、平成元年の6%弱までに激減をいたしました。
そこで、本県ではシャコやマコガレイなどの水産資源を増やすために、関係漁業者と協議しながら資源回復計画を本年度中に策定する作業を行っているところであります。この計画の中に休漁や禁漁区の設定などの対策を盛り込み、確実に資源の回復を図っていきたいと考えております。
 また、水産資源の回復には海の環境改善が必要でありますので、産卵の場や稚魚の保育場であり、水質浄化機能を持つアマモ場の再生にも取り組んでいるところであります。東京湾の神奈川県沿岸では、アマモ場は埋立てにより失われ、その面積は、明治時代後期に比べると、533haが15haへと大幅に減少しております。
 したがいまして、少しでも東京湾のアマモ場を増やすように、多くの県民の参加を得ながら、この取組を着実に進めたいと考えております。

(2) 県民がいつでも裸足で歩けるハマにすることも、東京湾再生そのものだと思う。
 特に、美しい海を取り戻すには、このような志ある人の輪をつなぎ広げることが大きな力となると思う。行政やかながわ海岸美化財団のみならず、ボランティアの役割は大変重要になっている。
   そこで、県民に安心して海に親しんでもらえる海岸を保っていくために、今後、ボランティアとどのような連携を図って、海岸美化に取り組んでいこうとしているのか、伺いたい。

知事答弁
 
 次に、ボランティアと連携した海岸美化に向けた取組みについてのお尋ねがありました。
本県の海岸清掃につきましては、県及び沿岸13市町で設立した財団法人かながわ海岸美化財団が実施しており、平成17年度で約1万トンの散乱ごみ等を回収していますが、ボランティアの活動が重要な役割を果たしております。
 こうしたボランティアの参加人数は、年々増加し、昨年度は延べ12万人を超えております。
 県民の財産である海岸を自ら守っていく活動は非常に尊いものであり、県といたしましても、ボランティアと連携を図り、効果的に海岸美化を推進していく必要があると考えております。
 そこで昨年8月に県、13市町、財団による会議を設置し、ボランティアとの連携方策について検討を続け、本年9月には、海岸清掃を行うNPOや企業などの参加を得て、このためのシンポジウムを開催しました。
 こうした成果を踏まえ、来年の7月には、ボランティア団体と県、藤沢市、企業等が連携して、ポイ捨て防止を幅広く呼びかける「クリーン・ビーチ・かながわ2007」、これは仮称でありますが、これを湘南海岸で実施する予定であります。
 今後も、ボランティアと連携した施策を効果的に展開し、海岸美化に努めてまいりたいと考えております。

(5) 県立新ホールについて

(1) 文化芸術には、ミュージカルや演劇だけではなく、わが国固有の歌舞伎、能・狂言といった伝統芸能も含まれるわけであって、しかも現在、本格的な伝統芸能の拠点として、県内では能楽堂など一部の施設に限られている。
  そこで、県立新ホールでは、ミュージカルや演劇のような舞台芸術だけではなく、伝統芸能も鑑賞可能な施設にすべきではないかと考えるが、明解な見解を伺いたい。
  また、新ホールで取組むと聞いている、人材育成の中では、伝統芸能の後継者育成も行うべきものと考えるが、併せて伺いたい。

知事答弁
 次に、県立新ホールで伝統芸能にどのように対応するのか、お尋ねをいただきました。
県立新ホールにつきましては、これまで県内には舞台芸術の専門劇場が少なく、東京まで鑑賞に行かなければならないという現状を改善するため、本県の新たな文化芸術の拠点を整備し、神奈川からミュージカルや演劇を中心に創造・発信していくことを基本として、計画を進めてまいりました。
そうした中で、県内の伝統芸能に適した施設は青少年センターなどに限られるため、議員のご提案のように、県立新ホールでは本格的な伝統芸能にも対応してほしいというご要望も寄せられております。
こうした皆様の声にお応えするためには、伝統芸能用の特別な設備が必要になってまいりますので、新ホールの設計において、客席や舞台の構造を工夫して、伝統芸能の上演も可能にしていきたいと考えております。
次に、伝統芸能の後継者育成に関してでございますが、今年度から、小・中学生向けに、着物のきつけや日舞、三味線の伝統芸能ワークショップを試行的に実施しており、今後、充実していく予定でございます。
その際、新ホールには、ワークショップの開催に最適な大・中・小のスタジオが整備されますので、このスタジオ群を活用してワークショップを展開し伝統芸能の人材育成を行ってまいりたいと考えております。

(2) 全ての県民が等しく文化芸術に親しむことは、大変重要なことである。最近のホールでは、ワイヤレスの難聴対策設備を備えるなど聴覚障害者への配慮が進んできていると聞いているが、県立施設については、そうした施設的な配慮が行われていないのではないかと思う。
そこで、新ホールの整備を進めるにあたって、誰もが鑑賞しやすいといった福祉的な配慮についてどのように考えているのか、特に、聴覚障害者に対してどのように配慮していこうと考えているのか、伺いたい。

知事答弁
 
  次に、新ホールの福祉的配慮についてのお尋ねがありました。
私も、県立新ホールは、障害者も高齢者も含め、誰もが快適に利用できる施設としていかなければならないと考えております。
そこで、例えば、ホール内は最上階までエレベーターとエスカレーター両方式で自由に移動できるようにすることや、車椅子席は、催しごとに自由に席数を確保できるようにするとともに、車椅子での利用が可能なトイレを各階に配置すること、また、案内板などの工夫や託児室を設けることなど、さまざまな福祉的配慮をしていくこととしております。
 特に、議員がお尋ねの聴覚障害の方への配慮についてでございますが、手話など人的な対応に任せるのではなく、ご指摘のとおり、ハード面での整備を行っていくことが重要であると認識しています。
 集団補聴設備には、いくつかの方式があり、現在最適なものを選定しているところであります。聴覚障害の方にも新ホールでの催し物を十分に楽しんでいただけるように対応をしてまいりたいと考えております。

(6) 米国メリーランド州との経済交流とバイオ産業について

 本県では、平成17年8月に同州に駐在員事務所を開設し、同年10月には、米国バイオ関連企業等との交流を希望する県内企業等によるミッションを派遣すると同時に、現地において知事自ら神奈川県の企業誘致に係るインセンティブを紹介するなど、バイオ関連産業を中心に、米国企業の誘致、県内企業の対米進出、販路拡大などの支援を積極的に推進している。
 そこで、医療、食品、環境など様々な分野に変革を与え、21世紀の産業をリードする分野として高成長が期待されるバイオ産業の振興について、メリーランド州との経済交流を踏まえて、本県としてどのように取り組んでいくのか、伺いたい。

知事答弁
 最後に、米国メリーランド州との経済交流を踏まえた、バイオ産業の振興についてお尋ねがございました。
 バイオ産業は、医療、環境、エネルギーなど様々な分野に及んでおり、県内産業にお
いても、例えば、医薬品や化粧品の生産額は全国でも上位を占めるなど、今後とも、成長が期待される産業の一つであると認識をしております。
 こうしたバイオ産業の振興に向けて、本県では研究機関等が持つ有望な研究成果の発掘や、大学等と連携したベンチャー企業の創出支援などに取り組んでまいりました。        
 また、メリーランド州との経済交流におきましては、バイオ関連の研究機関や企業の集積に着目をし、平成12年度から3年間、ジェトロの事業を活用した交流を行ってきております。            
 平成17年度には駐在員事務所を開設するとともに、企業ミッションを派遣し、バイオ関連企業や大学、研究機関との交流を進めており、こうした中、本年8月には米国企業のマックスサイト社と、県内企業の株式会社メディネットによる「がん免疫療法に関する共同開発」という具体的な事例も生まれております。
 さらに、来年1月には、駐在員事務所開設後、初めてとなる、メリーランド州からの
バイオ関連企業等のミッションを、受け入れることとしております。現在、県内企業とのビジネスチャンスの拡大につながるように、個別商談会などの準備を進めているところでございます。                       今後、バイオ産業の振興につきましては、駐在員事務所を活用し、先進地域であるメリーランド州と、本県の特性を活かした経済交流を着実に推進し、具体的な成果に結びつくよう努めてまいります。
 また、県内の大学、研究機関、関連企業等によるネットワーク組織と連携し、産学公による共同研究や、研究成果の実用化に挑むベンチャー企業の創出など、バイオ産業が神奈川で発展していく環境づくりに、取り組んでまいりたいと考えております。
 私からの答弁は以上でございます。


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・シンガポール視察
・スウェーデン福祉視察
・フィンランドIT視察
・英国調査報告
・フランス調査報告
・韓国訪問レポート
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