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2005年2月定例会 防災警察常任委員会の質疑のまとめ

(1) 新潟県中越地震から県が得た教訓は?県民との情報共有を求める
松 崎: 今回の中越地震は多くの点で教訓を残した。いまなお生活の再建途上にある方も多く、一家の大黒柱や家族を失った方々を思うと再出発のために何ができるのか、と思う。また、もし神奈川県でこのような大災害が起きた場合にどう対処していくのかを考えなければならないのであって、県が地域防災計画の見直しを決めたことを評価する。ところで横浜市は、新潟県中越地震に関する報告書を作成している。入手して読むと、情報の受伝達体制の不備による初動の遅れに始まって8つの点について、横浜市に課題があると具体的に提示している。現場に立った市職員の情報が掲載され、多角的な視点から検討を加えていることが良く分かる。そこでまず聞くが、神奈川県は地域防災計画の見直し・修正にあたり、その前段として報告書をまとめたか。
県 側: 新潟県中越地震に派遣した職員による知事・副知事への現地報告会を開催した際の資料はあるが、横浜市のような報告書はない。地域防災計画の修正にあたって県庁各部局と県防災会議メンバーに中越地震の教訓や課題を聞いた結果のまとめがある。
松 崎: 今回の中越地震は神奈川県にとってどうだったのかということを、個別具体的に県の地域防災計画の各店の見直しに至るまでに検討されたことがあるはずなのに、県民に対し明らかになっていない。また、そもそも中越地震を県は現場の声を含めてどうとらえたのか、きちんとまとめて誰の目にも明らかにする必要があったのではないか。横浜市の報告書を私が手に入れたのは、救援活動をしたボランティアの報告会で広く配布されていたからであって、ことさらに横浜市がPRしていた訳ではなく参加者に普通に配布された資料だ。比較して、神奈川県ではこの地震を、得た教訓や見えた課題を、どう総括したか分からない。もちろん地域防災計画を見直すことは大事だが、いま防災に関心を向けている県民に、県としてはこんな風に総括をしている、だから計画を含めて防災体制をこう見直すということが、より分かりやすく伝わるということが、県民参加の一つの形だと思うが、どのように考えているのか。
県 側: 新潟県中越地震の課題の検証は指摘の通り必要だが、新潟県自身が行うのを待ちたい。県として地域防災計画の修正は柔軟に考えており、今回の反省や教訓を深く掘り下げたものが新たにまとめられた段階で織り込んでいく。
松 崎: 地域防災計画の見直しに至る中で一体何をどういう風に考えたのかが県民に分かるようにしてもらいたい。
県 側: 期間的には長くないが県民からの意見募集を行っている。見直しの手続き中に中越地震が発生したので、全ての課題を計画の見直しに反映できてはいないかもしれないが、防災関係機関からも広く意見を聞き、中越地震の課題を受けた取り組みを引き出して計画に位置付けた。
松 崎: 県として新潟県中越地震から何を学びどんな課題が見えたのかという総括的な視点、防災計画の見直しに至るまでの中間ステップをもっと大切にし、同時にその情報を広く県民と共有する努力を払うべきである。以上要望する。

(2) 大規模災害発生時の県の初動体制の充実を求める
松 崎: 地震や津波、洪水など大規模な災害ではこれまで、繰り返し初動体制の遅れが人命に直結し、その充実が叫ばれてきた。そこで、大規模地震発生の場合を例にとり、初動体制について聞く。まず、休日や深夜に発生した場合に備えて県は具体的にどういう体制を敷いているか。
県 側: 防災局は毎日職員1名と、休日や夜間専門の委託の防災情報員1名の計2名による当直体制をとっており、緊急連絡や市町村への警報などの気象情報の伝達を行う。幹部2名は近隣の公舎に待機しており、大規模災害発生時には速やかに登庁し陣頭指揮をとる。防災局以外の部局はそれぞれ配備編成計画を作成し、1次配備、2次配備、3次配備の各段階で職員がどこに行くのかという計画を作っている。その中に緊急連絡網も整備し、災害の規模に応じた職員の配備体制を定め、県全体として大規模災害の発生に備えている。
松 崎: 実際の災害時には道路が寸断されたり職員自身が被災したりして要員が計画通り確保できない場合がある。情報収集や応急対策の検討に当たる要員の確保は充分なのか。どれくらいの人数を想定しているのか。
県 側: 県職員の居住地は県内全域に散らばっていて防災局の職員も例外ではない。そこで中枢機能を担う災害対策本部や総合防災センター、地区行政センターなど災害対策の拠点となる所属については、初動対応の要員を確保するため、あらかじめ近隣の職員を指定している。例えば、県庁まで徒歩二時間以内の地域に居住する職員の緊急参集先は防災局と定めていて、この結果他の部局から防災局に応援に来る職員は160名となっている。
松 崎: 防災局職員と合わせて、30分以内では何人が県庁に集まるのか。
県 側: 16年度緊急参集訓練の実績でいうと、1時間以内のデータだが、県庁に集まった職員全体の合計で191名だ。
松 崎: そうすると、災害発生から起算して、実際に災害対策本部が立ち上がり、第一回の会議を開くまでにどの程度の時間が経過するのか。
県 側: 実際に災害対策本部会議を開くのは、知事や職員が出てこなければならないから、1時間から1時間半かかる。
松 崎:

その時間を短縮することが県民の生命に直結するのだから、防災担当の幹部職員の宿舎を県庁のそばにさらに充実させていくべきではないか。

県 側: 幹部2名が県庁近くに自宅を持ち、7名が付近の公舎を待機宿舎としている。厳しい財政状況から当面は現状維持と考えている。
松 崎: 兵庫県や東京都では、30分圏内に50名程度の職員がいる。幹部の宿舎も近く、対策本部会議の第一回開催まで1時間を切っている。こうした他の都県の例も参考にして検討してもらいたい。

(3) 災害対策のカギを握る知事や市町村長の専門的な訓練を始めるべきだ
松 崎: 大規模災害では災害対策本部の長となる知事や市町村長の決断が極めて重要だ。ところが、こうした主要ポストにある人が専門的な訓練を受けたという話は聞かない。災害対策の最終決断を下す指導者の訓練をどう考えているのか。
県 側: 自治体の首長を対象とする訓練はない。
松 崎: それで十分か。
県 側: 全体が集まっての危機管理的な演習は今までやってこなかったが、必要だ。なお、県が行ったわけではないが、国の消防大学校で行う危機管理セミナーに、15年度県内から川崎、横須賀、茅ヶ崎の3人の市長が参加し受講している。
松 崎: 2年前ワシントンで会った米国連邦緊急事態管理庁の幹部は、災害の多発する日本で現場の指揮をとるはずの自治体トップが危機管理の専門的訓練を受けていないことを懸念していたし、全村避難を決断した山古志村の長島村長は今年お会いした際、首長に対する訓練の必要性を痛感したと話していた。知事、市町村長、学校長、公共施設の長、指定管理者への研修や訓練を充実すべきだ。
県 側: 筋書きがあらかじめ決まっているやり方から、状況がどんどん変わっていくやり方へ訓練自体も変わってきている。今後は、状況が与えられそれをどう判断するかという、統率力・判断力に力を入れて、責任ある立場の人の能力を高める訓練につとめる。

(4) 津波の際の避難の徹底、意識啓発の強化を求める
松 崎: スマトラ島沖地震による津波では未曾有の被害が出た。被災された全ての皆様に心からお見舞い申し上げます。情報の伝達や避難について大きな議論が巻き起こったところでもあり、この際県内の津波対策についても同様の視点から必要な見直しを求めたい。そこで聞くが、太平洋で津波が起きた場合、国際的な津波情報は神奈川県にどのようにして届くのか。
県 側: ハワイの太平洋津波警報センターが地震発生時刻、津波発生の可能性、その高さや到達予想時刻を内容とする津波監視情報を環太平洋諸国に送り、それを日本の気象庁が受けて国内で津波警報を出す。
松 崎: 津波を想定した訓練を県内ではどの程度実施してきたのか。
県 側: 平成元年に鎌倉市の材木座で4万6000人が参加して実施したのち、2年は片瀬、3年は湯河原、5年は三浦、7年は大磯、9年は小田原、11年は逗子、13年は藤沢鎌倉合同で訓練を行い、平成16年は14の市町を交え小田原で図上検討会を実施した。
松 崎: スマトラ島沖地震による津波ではビーチの観光客も大勢犠牲になった。海水浴シーズンに津波が来ることも当然想定されるが、どう避難してもらうかについて、具体的に絞り込んだ対策を立てているのか。
県 側: 実施してきた訓練は住民とともに観光客に津波に対する意識を明確にしてもらうことが狙いで、訓練はその時点で海岸にいる人も交えて行っている。しかし、個々の人の意識の問題があって難しい。
松 崎: もちろん海岸沿いだけの問題ではない。津波が川を遡上して内陸部も被災することも想定しなければならない。
県 側: 河川改修が進んだ地域でも、あくまで想定される高さの津波に対して大丈夫というだけで、絶対ということはいえないし、大雨など状況にもよる。
松 崎: 川を津波が遡上することは、一般的に想定しておかなければいけない、そう認識しているのか。
県 側: その通りだ。
松 崎: 実際に津波が発生した場合、一刻も早い避難を呼びかける。普通は同報無線でまさに一斉に地域一帯に呼びかける。356万人が住む横浜市にもその同報無線はあるのだろうか。
県 側: 県内でほとんどの自治体が同報無線を設置しているのだが、横浜市だけは、ない。
松 崎: 津波は、わずか数分で到達するのに、横浜ではどうやって避難するのか。
県 側: 気象庁からの情報がNHKなどの報道機関を通じて伝わる。県や横浜市などの行政機関では少し時間がかかる。横浜市は、同報無線がないので、広報車で走り回るという体制だ。
松 崎: 横浜以外の県内市町村で設置されている同報無線だが、地震発生から同報無線による最初の避難の呼びかけまで10分もかかるため、実際には間に合わないと指摘されている。さらに紀伊半島沖地震では、14万人に避難勧告が出たのに避難した人は6%で、30の自治体は何と海を職員が見に行ってから独自の判断を下して避難勧告を出さなかった。県はこれをどう受け止めているか。
県 側: 指摘の通り、避難勧告を早く出すことが大事だ。勧告を出さないのは問題だが基準が明確でない。
松 崎: 地震が起きて津波が来ると気象庁が伝えているさなか、一刻の猶予も許されないそのときに、避難を呼びかけるべき自治体の当事者が、避難勧告を躊躇し、「海を見に行く」ということ、これこそ論外の行為ではないか。もしそこで大津波が起きたら、と思うと空いた口がふさがらない。
県 側: 根底には自治体間の意識の差がある。県としてはこれから津波対策推進会議を新たに創設し、県内の全ての自治体を通じての避難勧告の統一的な基準を作る。
松 崎: それは、「避難勧告を出せば100%みんな逃げる」と考えてのことか。基準を作っても紀伊半島の地震のときと同じような「誰もが、またか、と思い逃げない」事態が起きるのではないか。意識啓発はもっと踏み込むべきだし、それは腰を入れて取り組む必要がある。
県 側: 避難勧告は行政として直していかなければならないと考えている。住民が避難しないという現実に対しては、意識啓発を重点的に行っていかなくてはならない。
松 崎: 指摘した各点について、津波対策推進会議の創設と、推進会議での検討を約束されたと受け止める。

(5) 市民と県との協働で、住民防災組織をネットワークする事業がスタート
松 崎: 新年度の新規事業として住民防災組織ネットワーク構築事業がスタートする。NPOとの協働によって、住民の自主防災組織同士の横断的なネットワークを作るものだが、それにより、どんな政策効果を想定しているのか。
県 側: 現在の自主防災組織は、市町村を超えて情報交換する機会がなく、その結果、活発に活動している自主防災組織についての情報入手や各組織に共通する課題の解決方法について検討する機会に乏しい。また、県内の自主防災組織はほとんどが実践を積んでいないが、防災ボランティアは全国の被災地に救援に行って経験を蓄積している。このため、地縁で結ばれた自主防災組織と広域で活動する防災ボランティアとの連携が必要と考えている。この事業では、県民の防災意識と災害対応力の向上を狙いとして、自主防災組織を横断的につなぐ組織を構築し、さらに、防災ボランティアと連携する体制を構築する。
松 崎: 提案型協働事業であり、行政側が詳しく指示するのでなく、まず公募から始めるものだ。こういうやり方を評価したい。採用する事業数は何本か。
県 側: 新年度に要綱を決め、審査体制や基準を作る。公募によりいろいろな提案を県民から受けて、選択をする。採用する事業数は1本だ。
松 崎: 昨年の風水害、新潟県中越地震、阪神から10年と、災害に対して関心が高くなっている中で、この事業を県民に対しドアを開ける形で実施する。不採用になった提案者も納得のいく明快な審査基準を示すべきだ。またこの事業は単年度事業だが、もっと継続させて行く必要がある。広くて分厚い市民の層が生まれるようにするために、3年あるいは4年かけて交流の輪を広げていくべきだ。
県 側: 同感だ。活動自体は3年、いやもっと長く続けてもらいたい。最初の体制及びネットワークは小さくても、18年度以降の活動を通して拡大させて行くことを目指す。県としては、自主的な活動を後押ししながら、小さく産んで大きく育てていきたい。
松 崎: これまで各団体で培われた訓練の成果、実地の経験、災害の教訓を生かしつつ、連携を深め、広げていくことができるよう、この事業に期待する。

(6) 危機管理体制の課題を実地に即して指摘し必要な見直しを求める
   <防災局編>

【1】テロ対処マニュアルについて
松 崎: 核物質と生物系物質、化学物質による、いわゆるNBCテロに対処するためのマニュアルについて、県は整備に取り組んできたが現状はどうなっているか。
県 側: 化学物質によるテロに対処するマニュアルは防災局が昨年策定したが、核物質やバイオテロに関しては、現段階では、作成していない。
松 崎: 確認だが、化学テロの対処マニュアルは作成したということか。
県 側: 作成した。
松 崎: その内容は。
県 側: このマニュアルは、県内で化学物質によるテロまたはその疑いのある事案が発生した際に、県が実施すべき具体的な判断や対応をまとめたもので、チェックリスト形式も取り入れながら、事案の発生から収束に至るまでの間に実施すべき措置や判断を時系列に従いまとめた。
松 崎: 具体的には。
県 側: 危機管理対策本部など県の対処体制の立ち上げ、二次被害の拡大防止、同時多発テロへの警戒、原因物質の特定や解毒剤の準備、汚染地域からの救助や汚染を取り除く作業のための自衛隊や緊急消防援助隊の派遣要請の検討、などだ。
松 崎: 同マニュアルは、学校を対象としたテロを想定しているか。
県 側: 想定していない。
松 崎: この化学物質によるテロへの対処マニュアルを作成するに当たり、警察本部との連携はどうなっているのか。
県 側: 警察本部からはこのマニュアルの作成前にテロの基礎知識について情報を得た。
松 崎: テロという明白な犯罪への対処を行う際のマニュアルであるから、作成に当たり関係機関同士連携を十分図るべきではないか。今後核物質テロや生物テロへの対処マニュアルについてはどういう考え方で取り組んで行くのか。
県 側: 生物テロについては、米国でも実際に炭そ菌テロが実行されたこともあるので、現在防災局で対処マニュアルを作成中だ。核物質テロについては原子力災害対策計画に基づき対処する。
松 崎: 生物テロへの対処マニュアルを作成する場合には、警察本部と連携するのか。
県 側: よく連携してまいりたい。
松 崎: 実際にテロが発生した場合に、地下鉄サリン事件のように被害者が次々と倒れて行くようなとき、目撃した市民の中には、救助しようと近づく人もいると思う。ところが、無色無臭のこうした化学物質はこのような善意の救助活動に対しても牙を剥き市民を次々と巻き添えにして行く。二次災害の危険がないことが確認できるまで活動を控えてもらうべきだと考えるが、防災局はどのように考えているのか。
県 側: 二次災害防止の観点から、やはり、一線を画していく必要がある。

【2】 横須賀での原子力艦による災害について
松 崎: 横須賀港での原子力艦による災害について、県はどういう災害を想定しているか。
県 側: 放射性物質の放出を想定している。
松 崎: 被災者の搬送先として、地域防災計画には県指定の緊急被曝医療施設とだけ書かれているが具体名は。
県 側: 北里大学病院だ。
松 崎: 横須賀で実際にこうした不測の事態が起きた際の対応のうち、放射能汚染対策の中心のひとつが、ヨウ素剤の配布である。県はどのくらい準備しているか。
県 側: 1000錠だ。
松 崎: 市町村が別に備蓄をしているとしても、県としての備えはそれで十分なのか。1000錠といえば一人一回、つまり1000人分ではないか。本当にそれで十分か。
県 側: 放射性物質が大量に放出される場合に限って必要となるものであるが、備蓄量が十分かどうか、必要な見直しをはかる。

(7) 危機管理体制の課題を実地に即して指摘し必要な見直しを求める
   <警察本部編>

【1】 テロへの対処について
松 崎: 昨年11月に県政調査団事務局長として英国を訪問し防犯・テロ対策について警察等の調査を実施した。その際、金融街シティにある世界第三位のウィリス保険会社にて、日本の保険システムが先進国中唯一テロに対して無防備な状況にあることを世界が心配している現実を目の当たりにした。護送船団型の保険行政がもたらした無責任体質と言い放つのは簡単だが、いまそこにある危機に対するわれわれの意識を象徴しているように思えならない。そこでテロ対策について聞くが、まずテロの類型は。
県 警: テロの対象で分けると、無差別か特定の個人や施設を対象とするか、テロの手段・方法で分けると、航空機による自爆、自動車を利用したもの、爆弾や銃器を利用、電子的手段によるもの、核物質や生物化学物質を利用したNBCテロというように、多岐にわたる。
松 崎: 多様なテロに対処する警察の措置は。
県 警: 突発事案に対処するということと、犯罪捜査を行うという、二つの観点から行う。発生を認知したら警察本部長を長とした県警備本部を即時に立ち上げ、関係の警察署には署長を長とする現地警備本部を作り、一元指揮のもとに部隊を編成して、被害者の救助、被害拡大の防止、危険防止の措置、交通規制を実施する。犯罪捜査の観点からは、証拠資料の収集や鑑識活動など初期捜査を警備本部長である警察本部長の一元指揮のもとに行っていく。警備本部長は情報により臨機応変に措置を講じなければならない。

【2】 対テロマニュアル作成した県との連携について
松 崎: 県が化学物質テロについてマニュアルを作成したことは知っているか。作成について打ち合わせをしたか。
県 警: そのマニュアルについては昨年この常任委員会で松崎淳常任委員から指摘がありその時点で県から準備中と聞いたのみだ。相談も受けていない。
松 崎: 県が化学物質テロについてマニュアルを作成するに当たり、警察と打ち合わせがなかったという状況である。警察本部はそれでいいのか。
県 警: マニュアルの内容も、概略をいまここで聞いたばかりであり、詳細については把握していない。県民の生命身体の安全に直結する重大な危機管理マニュアルは、県警も含めて連携を図りながら作成した方がいいと思っている。
松 崎: テロが実際に発生した場合、警察本部としては防災局など関係機関との連携はどうしていこうと考えているか。
県 警: 会議や打ち合わせも行っているが、連携が現場で実行されることが大変に重要だ。消防をはじめ諸機関と数多くのテロ対策訓練を実施している。警察の場合、机上の理論ではなく現場であり、現場でうまく連携が取れる、基本的な対応が十分取れることを重視している。

【3】 対テロマニュアル作成した県との連携について
松 崎: 地下鉄サリン事件を例に取ると、救護に市民が自発的に動き出すことが考えられる。二次災害や亡くなられる方もある。そういう場合の補償も十分整備されていない。警察としては現場でどう対応するのか。
県 警: 当時、前例のない事件で、警察職員も助けに行った駅員も亡くなった。後でサリンの猛烈な毒性がわかった。現在本県では平成14年にNBC対策隊を設置しており、不審物について通報があるとまず派遣する。警察署では配備してある検知器を活用する。こうやって安全状況を確認できない限りは一般の方には安全な所にいていただく。

【4】 学校の安全確保について
松 崎: 学校の安全確保について聞く。昨年12月に制定した安全安心まちづくり条例に基づく指針によると、学校の安全確保がすべて強制力のない努力規定に止まっているが、公立学校が管理権に基づいて必要な措置をとるということを、なぜ拘束力のない規定で定めようとするのか。これで実効性が確保できるのか。
県 警: 各校長において十分に取り組むものと考えている。
松 崎: 学校にサリンが持ち込まれる、実際に拡散させる行為がおこなわれるケースを警察は想定しているか。
県 警: 想定している。
松 崎: 学校では想定していないと聞くが。
県 警: 警察としては学校を対象とするテロにも対応できるよう、さまざまな訓練と平素からの活動をしているが、学校現場でどの程度対応して行くのか、現状の対応や装備は把握していない。

【5】 大規模災害時に決断をくだす知事や市町村長の専門的訓練について
松 崎: 知事や市町村長など自治体の首長は、危機の際に判断をする最終責任を負い、判断が問われる事態こそ不測の事態である。当然、最終判断を下すに足るだけの専門的訓練が必要だ。警察本部はこの点についてどういう見解を持っているか。
県 警: 危機管理にあたり、日常的な訓練、それも実際を想定したリアルで緊張感のある訓練を繰り返し行うことが必要だ。

過去防災警察常任委員会報告
2005年2月 定例会防災警察常任委員会で行った意見発表
2004年12月 定例会防災警察常任委員会の質疑のまとめ等
2004年12月 定例会防災警察常任委員会で行った意見発表のまとめ等
2004年6月 「豪雨災害の苦い教訓・洪水ハザードマップの整備を急げ」等

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